ムシキング
「命は受け継がれたりしないよ」
やはり、悪役が良いと作品は引き立ちますな。
とにかくパサーの魅力が栄えまくった一話でした。
見所はやはり、絶体絶命の窮地に呉越同舟。
ただ、死が待つしかない状況なればこそ、今まで命のやり取りをしていたもの同士が、静かに語らう瞬間。
最早『お約束』と言っても良いレベルのシチュエーションですが、このシーンを活かすのは魅力的な悪役あってこそ。
まあ、異性キャラならばフラグのオマケでも付いたのでしょうが(笑)
そして脱出シーン。
パサーがポポを助けた理由としては、彼が語った言葉が全てなのでしょう。
きっと彼は確信していたのだと思う、ポポの最後を。ソレを見せ付けられれば、自分の勝利であると。
そう考えるとラストシーンでのやり取りは、ポポに惹かれたと言うより、自分が運命に逆らえてしまったことを嘲笑っているんでしょうね、きっと。
など、ポポとパサーの遣り取りを中心に、個人的に凄く気に入ったエピソードだったですが、不満が無かったわけではないです。
と、言うかポポがムシキングを呼んだシーンに心底がっかり。
実際、ゆくゆくは自在に呼び出せるようになるにしろ、まだ何もかもが良く解っていないこの状況で、ムシキングに頼るとも言える行動はとって欲しくなかったなー、と。
初めの頃は一話毎の密度が高いなーと、暢気に楽しんでいたのですが、ここまで来ると何か描き急いでいるような感じを受けます。
後半、息切れしなければ良いのですが……